ウエイトトレーニングにおいて欠かすことのできない存在であるプロテインですが、プロテインと一言で言っても様々な種類があり、また効果も様々です。
皆さんは、どのような種類のプロテインを飲んでいますか?
今回は、プロテインの種類と効果についてお話ししていこうと思います。
プロテインは主に3つに分類される!
①ホエイプロテイン
ホエイプロテインとは主に牛乳から精製されるプロテインのことで、ヨーグルトの上に出てくる液体です。この液体を乳清(ホエイ)と言います。
他のプロテインとの違いは、プロテイン摂取後の消化吸収が早く筋肉の合成に優れているということです。アナボリック効果があるということです。また、消化吸収が早いことによりエネルギーとして消費してしまうのを防いでくれます。
BCAAは、人間の筋肉中に、約35パーセントあると言われております。ホエイプロテインには、BCAAが多く含まれているので筋肉の発達に貢献します。
ウエイトトレーニングなどにはホエイプロテインは、最適です。
ホエイプロテインにも3つの製法があります。プロテインを購入するときには気を付けましょう。
WPC製法・・・原料である牛乳を発酵させチーズホエイにしたものをフィルターに通して、更にろ過した液体を濃縮と分離し(UF処理)最後に乾燥させてできるのがWPC製法です。
別名『濃縮乳清たんぱく質』と言います。
特徴は、乳糖が多い為、乳糖不耐症の方は、下痢や腹部が張ったりすることがあります。
乳糖不耐症とは、小腸にあるラクターゼという酸素群である物質の働きに問題があり、乳糖の分解・吸収能力が低い人のことを指します。
また乳清に含まれるビタミン・ミネラルなどを多く残すこともできるのがWPC製法です。たんぱく質含有率も80パーセント以上のホエイプロテインの精製方法です。
乳糖不耐症の方は避けたほうがいい製法のホエイプロテインです。
WPI製法・・・ホエイたんぱく質をフィルターに通したんぱく質を濃縮・分離する過程までは前述のWPC製法と変わらないですが、更に2回も処理を行います。イオン交換法といいUF処理したホエイをPH調整し、帯電させた樹脂にたんぱく質を吸着させて分離する方法です。
この処理を行うと、純度の高いたんぱく質が精製でき、たんぱく質含有量も向上します。また、ロイシンの割合も増えます。
最後にもう一度 UF処理を施し、乾燥させて出来上がりです。
WPI製法でマイクロフィルトレーション(MF処理)を用いる製法もあります。UF処理よりも更に細かい膜でろ過していきます。UF処理よりも高純度のたんぱく質を精製できるのが特徴です。
MF処理の後はUF処理し乾燥させ完成です。
WPH製法・・・WPC製法やWPI製法のホエイプロテインに更に酵素などを加え加水分解をしたホエイプロテインです。
特徴として、加水分解することによりたんぱく質分子が細かくなり体内に吸収されるのが早くなり、ロイシンの含有量も大幅に向上します。
また乳糖の含有率も非常に低いので乳糖不耐症の方にも安心して摂取できます。
たんぱく質含有量も約95パーセントととても高いのでホエイプロテインの中でお勧めしたい製法です。
ただ、他の製法に比べ精製に手間や費用がかかるので値段が少し高くなります。
CMF製法・・・WPC製法とWPI製法の利点を残しながら精製していく方法です。必要な栄養素を抜かりなく配合しているため非常にオススメなホエイプロテインです。
②ソイプロテイン
皆さんもご存知かと思いますが、原料は『大豆』です。
精製方法は2種類あります。
SPC製法・・・凝縮大豆プロテインとも言います。原料である大豆から油分を抜き脱脂大豆を作り、水溶性であるたんぱく質以外の部分を除去する精製方法です。
SPC製法をしたものに更に酵素処理をしたものが大豆ペプチドになります。
SPI製法・・・分離大豆プロテインといい前述のSPC製法の中にある炭水化物を除去する精製法です。
一般的に店頭に並んでいる高純度のソイプロテインはこのSPI精法がほとんどです。
ウエイトトレーニングを行なっている方の中には、ソイプロテインを摂取している方もいると思いますが、実は、大豆に含まれる『大豆イソフラボン』の特徴の中にエストロゲン作用があります。これは何かというと、女性ホルモンの分泌を盛んにさせてしまい筋肉合成には不利に働いてしまいます。
つまり、ウエイトトレーニングで、筋肥大や筋力向上を目指している人にはあまりお勧めできませんが、ベジタリアンの方やビーガンの方にはお勧めです。
③カゼインプロテイン
カゼインとは牛乳やチーズに含まれる乳たんぱく質の80パーセントを占めるものです。一般には乳固形分と呼ばれることが多いです。
カゼインの精製過程として、牛乳の遠心分離させクリームと脱脂乳に分けたものに酸性の物質を加えると出来上がります。
大きな特徴として、他の2つのプロテインと比べ消化吸収スピードが遅いということです。
この特徴から、就寝前に摂取することが推奨されています。
寝ている間はたんぱく質を補給出来ないため、消化吸収がゆっくりであるカゼインプロテインを摂取することにより、就寝中も体内で効率的にたんぱく質が吸収できます。
まとめると、筋肥大や筋力向上にはホエイたんぱく質を摂取し、できればWPI製法のホエイプロテインやCMF製法などたんぱく質含有量が多いものを選び摂取するようにしましょう。
ソイプロテインに関しては、筋肥大に対してある程度は効果があるとは思いますが、ベジタリアンやビーガンでないのであれば、摂取は控えたほうがいいです。カゼインプロテインは就寝前摂取がお勧めです。